2025年片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第6回

皆さんこんにちは、片山立志です。

毎日少しずつ学習を積み重ね、基礎を固めていきましょう!
メルマガでも配信してる通関士合格ポイントコラムの第6回目です!!
今回は重要ポイントを2題出題しています!

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

はしけに積み込んだ状態で輸入申告をすることが必要な貨物を輸入しようとする者は、税関長の承認を受けて、当該はしけの係留場所を所轄する税関長に対して輸入申告をすることができる。

特定輸出者が輸出申告し、輸出許可を受けた貨物は、関税法上、特定輸出貨物と呼ばれ、特例輸出貨物の一つである。

解答は一番下です!

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解答・解説

正解は、「」です。

さて、艀(ふ)中扱の論点へ入る前に、まず原則的な輸入申告先はどの税関長かおわかりでしょうか。答えは、「保税地域等の所在地を所轄する税関長」ですね。一方、特例申告の場合は、引取申告(輸入申告)先は「いずれかの税関長」、特例申告(納税申告)先は「輸入許可を行った税関長」となりますので注意が必要です。では、今回のように艀(はしけ)に置かれている外国貨物の輸入申告先はどの税関長になるかというと、本問の通り「当該はしけの係留場所を所轄する税関長」となります。

したがって、正しい記述です。


なお、外国貨物を外国貿易船に積み込んだ状態で輸入検査・輸入許可を受けることができる「本船扱」の場合も同様に、「当該外国貿易船の係留場所を所轄する税関長」に対して輸入申告をすることができます。さらに「本船扱」「艀中扱」いずれの場合も税関長の承認が必要です。あわせて覚えておきましょう。

正解は、「」です。

特定輸出者が行う輸出申告を「特定輸出申告」といい、また、これによって税関長の輸出許可を受けた貨物は、「特定輸出貨物」と呼びます。
ところで、特定輸出者とは、AEO事業者などとも呼ばれ、コンプライアンス等の面ですぐれた事業者が税関長の認定を受けてなることができます。このAEO事業者になると、輸出貨物を保税地域に搬入することなく、保税地域以外の場所に蔵置したまま輸出申告を行い、税関長の輸出の許可を受けることができるます。
特定輸出申告の他にも、”特定”と名の付く輸出申告がありますので、この機会に覚えておきましょう。

・特定輸出者の行う特定輸出申告
・特定委託輸出者の行う特定委託輸出申告
・特定製造貨物輸出者の行う特定製造貨物輸出申告

これらの申告により税関長から輸出許可を受けた貨物をすべてまとめて「特例輸出貨物」と呼びます。その中でも特に特定輸出者が行う特定輸出申告によって許可を受けた貨物を「特定輸出貨物」というのです。つまり、特定輸出貨物は、特例輸出貨物に含まれています。

したがって、正しい記述です。

いかがでしたか。

特例輸出貨物は特定輸出貨物を含む広い範囲の貨物を指しています。「特定」や「特例」という言葉に惑わされないように気を付けましょう。

第7回のポイントコラムもお楽しみにしてください!

マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2025/4/15 配信分掲載

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