片山立志の通関士絶対合格コラム 第14回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回も関税法の解説です。関税額が無税の場合の申告について考えましょう。
問題
申告納税方式が適用される貨物を輸入しようとする場合で当該貨物に係る関税が無税であるときは、当該貨物に係る関税について納税申告をする必要はない。
正しいでしょうか、誤りでしょうか?
解答・解説
答えは、「誤り」です。
【ポイント1】
関税額の確定の方式の一つである申告納税方式とは、納税義務者の行う申告によって関税額が確定する方式をいいます。申告する貨物の関税率が無税であった場合、納税義務者は、納税申告を行う必要があるか否かという問題です。
【ポイント2】
ここで考えなければいけないのが、輸入時に発生する税金は、関税だけではないことです。消費税や地方消費税も課されますし、輸入する物品によってはその他の内国消費税も課されます。
【ポイント3】
消費税の課税標準は、輸入貨物の課税価格+関税額です。関税率がFreeであっても輸入貨物の課税価格に対し消費税が課されます。
このように、たとえ関税率が無税であったとしても納税する金額がないとは限らないので納税義務者は、納税申告書を提出する必要があります。
したがって、誤りです。
いかがでしたか?学習を進めていけば、関税がFreeであるからといっても納税義務がないということはなく、いかにもひっかけだということが分かってくるはずです。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/3/13 配信分掲載