片山立志の通関士絶対合格コラム 第4回
皆さんこんにちは、片山立志です。
それでは、本日の問題です。
問題
外国の排他的経済水域の海域で本邦の船舶が採捕した水産物を外国に向けて送り出す行為は、輸出には該当しない。
正しいか、誤りか?
解答・解説
答えは、「誤り」です。
「排他的経済水域」シリーズの問題ですが、
さらに「外国に向けて送り出す行為」という文言が追加されている点に要注意です。
【ポイント1】
例によって、「外国の排他的経済水域」→「公海」に置き換える。
【ポイント2】
「排他的経済水域(公海)」では、「どの国の船舶によって採捕されたか」で外国貨物か内国貨物か判断
【ポイント3】
「外国の排他的経済水域の海域で本邦の船舶が採捕した水産物」は、内国貨物か、外国貨物かを判断します。
関税法で規定する輸出の定義は、「内国貨物を外国に向けて送り出す」ことです。
※関税定率法ではさらにもう一つ定義が加わります。
これに照らし合わせると「公海→本邦→内国貨物」となります。つまり、本問の水産物は、「内国貨物」です。
よって、内国貨物を外国に向けて送り出す行為ですから「輸出」に該当することがおわかりでしょう。
答えは「誤り」となります。
いかがでしたでしょうか?
前回同様、外国又は本邦の排他的経済水域=公海と置き換えることができれば、あとは輸出の定義について確認するのみです。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/1/1 配信分掲載