片山立志式通関士の基礎 第34回
皆さんこんにちは、片山立志です。
では、本日の問題です。
問題
特例申告書の提出期限内に行われた特例申告に係る関税の納期限は、当該特例申告に係る貨物の輸入の許可の日の属する月の翌々月の末日である。
◯か×か?
解答・解説
納期限を問うものです。
通関士試験では、「法定納期限」と「納期限」を問うものが毎年出題されます。
原則は、いずれも「輸入する日」で、通常は、「輸入許可の日」です。
しかし、例外がいくつかあります。試験は、例外を聞いてくることが多いです。したがって、試験までに「法定納期限」と「納期限」をしっかりと頭に入れてください。
ところで「法定納期限」と「納期限」の違いは、何なのか、わかっていますか。
「法定納期限」は、本来的に関税を納めなければならない期限で、この日までに納めないと延滞税が課税されます。一方、「法定納期限」までに納められなくても「納期限」までに納めれば、財産が差し押さえられるという不利益は、回避されます。
例えば、輸入許可後、申告額が過少であるので「修正申告」をしたという場合を考えてみましょう。
この場合、法定納期限は、輸入許可の日です。しかし、過少分は、輸入許可後に気が付いたのですから、輸入許可後に納税することになります。この場合、修正申告の日が「納期限」ですから、修正申告と同時に納税すれば、財産の差押えという不利益は、被らないということになります。
この差押えなどのことを「滞納処分」といい国税徴収法に基づいて行われるものです。
さて、今回の問題です。
特例申告書の提出期限内に行われた特例申告に係る関税の納期限は、当該特例申告に係る貨物の輸入の許可の日の属する月の翌々月の末日である。
答は、×です。
正しくは、
特例申告書の提出期限内に行われた特例申告に係る関税の納期限は、当該特例申告に係る貨物の輸入の許可の日の属する月の翌月の末日である。
試験対策のポイントは、法定納期限と納期限をしっかりと記憶しておくことです。ちょっと大変ですが、合格者は、みなこの壁を乗り越えています。とにかく覚えることが重要です!
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