片山立志式通関士の基礎 第18回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さて、今日の問題です。
問題
外国貨物を輸入申告後、輸入許可前に引き取ろうとする者は、当該貨物の課税価格に相当する担保を提供して税関長の承認を受けなければならない。
◯か×か?
解答・解説
今回の「輸入許可前貨物の引取り承認制度」に関するこの問題は、過去に何回も出題されたものです。通常は、輸入許可を受けなければ輸入者は、貨物を引き取ることは、できません。しかし、この制度を利用すれば、輸入許可前に貨物を引き取り、市場に流通させることができます。
よく試験にでるパターンの一つは、この承認制度の手続です。
まずは、この順番を覚えておきましょう。
●輸入(納税)申告
↓
●輸入許可前貨物の引取り承認申請+担保の提供(絶対)
↓
●輸入許可前貨物の取引承認
↓
●貨物の引取り
↓
●関税納付通知書(関税法7条の7)又は更正通知書
↓
●納税(担保の解除)
↓
●輸入許可
輸入許可前貨物の引取り承認を受ける場合、税関長に申請をしますが、その際に担保を提供しなければなりません。これは、何があっても必ず提供しなければなりません。
では、いくらの担保が必要になるのでしょう。
答えは、輸入しようとする貨物の関税額に相当する額の担保です。課税価格に相当する額に担保では、ありません。しっかりと押さえておきましょう。したがって、誤り×です。
次回もこの輸入許可前貨物の引取り承認についての問題を見ていきます。
では、また来週お会いしましょう。
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