片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第44回
皆さんこんにちは、片山立志です。
本試験はもうすぐです。基本事項をきちんと押さえたら、応用問題にもチャレンジしていきましょう。
さて、今日はコンテナー特例法に関する問題です。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
免税コンテナーは、その再輸出期間内であれば、貨物の運送の用に何回でも使用することができる。
解答・解説
正解は、「○」です。
コンテナー特例法は、「コンテナー条約等の関税法等特例法」という、下記の条約等を国内で実施するために制定された国内法です。
(1)コンテナー条約:一定のコンテナーについて、免税輸入することができること等を定めた条約
(2)国際道路運送条約=TIR条約:仕出国の税関の封印がされたコンテナーの中にある貨物について、運送経路上の経由国税関は、検査・輸入税等納付・担保提供等を免除すること等を定めた条約
免税コンテナーには再輸出期間が設けられています。これは、輸入許可の日から1年であり、税関長から承認を受けた場合には、税関長が指定した期間まで延長されます。また用途外使用の制限も定められています。
原則として、免税輸入されたコンテナー又はコンテナー修理用の部分品は、その輸入許可の日から1年間内に、貨物の運送の用(免税部分品については、免税コンテナーの修理の用)以外の用途に供し、又は、これに供するため譲渡してならないとされています。(コンテナー特例法4条)。
本問の論点は、免税コンテナーの国内運送への使用の取扱いについてですが、免税コンテナーの国内運送への使用については、法律上、制限がありません。これは、運送回数や運送経路に制限や規制がないということです。
つまり、再輸出期間内において貨物の運送の用に何回でも使用することができます。
したがって、正解は「正しい」です。
いかがでしたか?
再輸出期間内の国内運送である限り、運送を行う経路についても制限はないので留意しておきましょう。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/9/17 配信分掲載