片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第41回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さて、今日は前回に引き続き関税暫定措置法に関する問題です。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
本邦に入国する者がその入国の際に携帯して輸入する物品及び郵便物として輸入される物品については、関税暫定措置法第8条の2第1項に規定する関税についての特別の便益を受けることができない。
解答・解説
正解は、「×」です。
前回も解説した通り、特恵関税は、特恵受益国(地域)を原産地とする貨物の輸入に際し、関税について特別の便益を与える制度です。関税暫定措置法第8条の2第1項1~3号では、 特別の便益(特恵税率)の対象となる品目が列挙されています。もちろんこれらは特恵受益国が原産地でなければなりません。
さて本問ですが、携帯品、郵便物として輸入される物品については暫定措置法8条の2第1項に規定する関税についての特別の便益(すなわち特恵関税)を受けることができないかというと、そのような規定はありません。特恵関税を受けることができます。
したがって、この記述は「誤り」となります。
いかがでしたか?
携帯品、郵便物として輸入される物品は簡易税率等の面で特別扱いされることが多いですが、暫定措置法8条の2第1項については例外となりません。勘違いしないよう注意しましょう。
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