片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第34回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、頻出の「修正申告」に関する問題です。
第57回通関士試験の情報が発表されました。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
修正申告を行うことができる者は、関税に係る納税申告を行った者に限られる。
解答・解説
正解は、「✕」です。
修正申告は、関税の納税申告者が関税を過少に申告した場合に行うものであることは、ご存じのはずです。ですから、関税の納税申告を行った者は、修正申告ができます。では、納税申告後に税関長の更正を受けた場合で、その更正された金額が過少であった場合は、当初、関税の納税申告を行った者は、修正申告ができるでしょうか。もちろんこの場合も、できます。
納税申告を行った者が修正申告ができることはわかりました。それでは、関税の納税申告を行わなかった者が修正申告をすることができる場合はあるのでしょうか。実は、あるのです。それは決定により関税が確定した場合です。決定は、本来納税義務者が納税申告をしなければならないのに、それを怠ったため、税関長が関税額を確定する処分です。この決定処分を受けた者は、決定処分が過少であった場合は、修正申告を行うことができます。つまり、修正申告は、関税の納税申告を行った者だけではなく、決定処分を受けた者もできるのです。
したがって、答えは「誤り」です。
いかがでしたか?
対照的に、更正の請求は、納税申告を行った者しか行えないので、一緒に覚えておきましょう。
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