片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第31回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、関税を課する場合の適用法令についてです。延滞税の計算においても重要な頻出テーマです。
第57回通関士試験の情報が発表されました。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
蔵入承認貨物に係る輸入申告がされた後、輸入許可前貨物の引取承認がされる前にその貨物に適用される法令が改正された場合、輸入許可前貨物の引取承認の日に適用される法令による。
解答・解説
正解は「○」です。
通関士試験には、「課税物件の確定の時」や「適用法令の日」を問う問題が毎年のように出題されています。これらは、以前学んだ「法定納期限」と「納期限」同様にしっかり記憶することが大切です。
本問について。例えば、輸入申告時の税率は5%だったが、輸入申告後、BP承認前に法令改正があり3%になった。この場合、適用される税率は、「BP承認の日」の法令が適用されます。つまり、3%が適用されるのです。
ただし、この例外規定は、本問のような蔵入承認貨物のほか、総保入承認貨物、移入承認貨物の場合のみに適用される例外です。ですから、保税蔵置場や保税工場に入れられているだけ(蔵入れ承認等を受けていない)という貨物の場合の適用法令は、この問題のような事情があっても適用法令の日は、「輸入申告の日」の法令によることになります。
したがって、この本問の記述は、正しいです。
いかがでしたか。
まずは原則と代表的な例外をすべて正確に頭に入れましょう。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/8/6 配信分掲載