片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第30回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、延滞税に関する問題です。
第57回通関士試験の情報が発表されました。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
納税義務者が法定納期限までに関税を完納しなかったことにより、その未納に係る関税額に対し、延滞税を納付しなければならない場合において、その納税義務者が納付した税額が当該未納に係る関税に達していないときであっても、その納付した税額は、まず当該延滞税に充てられたものとすることとされている。
解答・解説
正解は「✕」です。
たとえば、関税額(本税)の未納分が50,000円だったとします。それとは別に延滞税として20,000円納付しなければならない。という場合について考えてみましょう。
この場合、結論として、延滞税を納めようと20,000円を納付したとしても、まずは本税である関税に優先して充当されます。これはどういうことかというと、納付した税額が未納にかかる関税額(本税ともいう。この場合、50,000円)に達するまでは、たとえ納税者がまずは延滞税額に充てるつもりで納付したとしても、その金額は、法律の決まりによりまず関税額(本税)に充てられるということなのです(関税法12条5項)。
したがって、この本問の記述は、誤りですね。
いかがでしたか。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/8/3 配信分掲載