片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第24回

皆さんこんにちは、片山立志です。

今日は、保税運送に関する問題です。
第57回通関士試験の情報が発表されました。

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

本邦に到着した外国貿易船等に積まれていた外国貨物で、引き続き当該外国貿易船等により本邦の他の開港に運送される場合には、保税運送の承認は不要である。

正しいでしょうか、誤りでしょうか?

解答・解説

正解は、「○」です。

外国から本邦に到着した貨物は、税関長の承認を受け、開講、税関空港、保税地域、税関官署及び他所蔵置場所相互間に限って外国貨物のまま運送することができます(関税法63条1項)。これがを「保税運送」と呼んでいます。そして、この保税運送の手続を要しない外国貨物が関税法で定められています。本問が、これに該当するかがカギです。
「本邦に到着した外国貿易船等に積まれていた外国貨物で、引き続き当該外国貿易船等により、又は、他の外国貿易船等に積み替えられて運送されるもの」は、保税運送の手続きが必要ない外国貨物に該当します(関税法施行令52条1号)。

したがって、正解は「正しい」です。

たとえば、外国から横浜港に到着した外国貿易船に積まれていた外国貨物を、引き続きその船により名古屋港まで運送する場合、横浜ー名古屋間は、保税運送に該当し、保税運送の承認は不要です。では、横浜港で他の外国貿易船に積み替えて名古屋港まで運送した場合はどうかというと、この場合も保税運送の承認は不要です。
両方とも重要な論点ですから、復習をしておきましょう!

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