片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第22回

皆さんこんにちは、片山立志です。

前回から引き続き、保税地域等に関する問題です。今日は保税地域外作業に関する問題です。
第57回通関士試験の情報が発表されました。

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

保税工場外における保税作業を行う場合は、税関長の保税工場外における保税作業の許可が必要であるが、その申請の際、外国貨物の関税額に相当する額の担保を提供しなければならない。

解答・解説

正解は、「✕」です。

保税工場外における保税作業の許可を申請する際、保税作業に使用する外国貨物の関税額に相当する額の担保を提供することがあります。しかし、この提供が必要なのは、税関長が提供することを命じた場合のみです。関税法61条2項には、「税関長は、外国貨物の関税額に相当する担保を提供させることができる。」と規定しています。税関長の裁量によって担保の提供が要求された場合には必ず提供しなければなりませんが、すべての場合で必ず提供しなければならないわけではありません。

したがって、”税関長が担保の提供を命じた場合には”という条件が不足しているため、本問は「誤り」となります。

いかがでしたか?
BP承認貨物や納期限の延長を受ける貨物に係る輸入の許可を受けるためには、必ず担保の提供が必要です。一方、本問のように税関長の提供命令があった場合には提供しなければならないというケースも多いため、きちんと区別して覚えることが必要です。

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