片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第19回

皆さんこんにちは、片山立志です。

今回から、保税地域等に関する問題です。
第57回通関士試験の情報が発表されました。

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

保税蔵置場に外国貨物を置くことができる期間は、税関長が特別の事由があると認めるときを除いて、当該保税蔵置場に置くことが承認された日から2年である。

解答・解説

正解は、「✕」です。

保税地域の一つである保税蔵置場は、貨物を一時的に蔵置する機能と長期に蔵置する機能を持ち合わせています。一時的に蔵置する場合、貨物を保税蔵置場に入れた日から3月(=3か月間)置くことができます。この場合は、置くことの承認は、不要です。代わりに、3か月以内に搬出する必要があります。そして、この3月を超えて保税蔵置場に貨物を蔵置する(「置く」という表現に変わる)場合、税関長の承認が必要になります。これが蔵入承認です。税関長の蔵入承認を受けた場合には、原則として2年間置いておくことができます。

では、この「2年間」というのは、いつから2年なのでしょう。これは、「最初に蔵入承認を受けたときから特別の事由があると認めるときを除いて2年」です。例えば、最初に置くことの承認を受けた保税蔵置場であるA倉庫から、別の保税蔵置場であるB倉庫に貨物を移した場合でも、B」倉庫に置いておくことができる期間は、「最初にA倉庫で蔵入承認を受けた日から2年間」ということになるのです。

したがって、正解は「誤り」です。

“通算して2年間”というイメージで覚えておきましょう。

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