片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第12回

皆さんこんにちは、片山立志です。

今回も無税の貨物に関する問題です。

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

申告納税方式が適用される貨物を輸入しようとする場合で当該貨物に係る関税が無税であるときは、当該貨物に係る関税について納税申告をする必要はない。

解答・解説

正解は「✕」です。

関税額の確定の方式の一つである申告納税方式とは、納税義務者の行う申告によって関税額が確定する方式をいいます。申告する貨物の関税率が無税であった場合、納税義務者は、納税申告を行う必要があるか否かという問題です。

ここで考えなければいけないのが、輸入時に発生する税金は、関税だけではないことです。消費税や地方消費税も課されますし、輸入する物品によってはその他の内国消費税も課されます。これら、輸入の際にかかる税金、すなわち関税、消費税、地方消費税等を総称して「輸入税」と呼ぶこともあります。
消費税の課税標準は、輸入貨物の課税価格+関税額です。関税率はFreeでも、輸入貨物の課税価格によっては、課税価格に対し消費税が課される場合があります。このように、たとえ関税率が無税であったとしても、納税する金額がないとは限らないのです。したがって、納税義務者は、貨物に係る関税が無税であるか否かにかかわらず納税申告書を提出する必要があります。

したがって、誤った記述です。

いかがでしたか?学習を進めていけば、関税がFreeであるからといっても納税義務がないということはなく、いかにも引っかけだということが分かってくるはずです。

マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/6/18 配信分掲載

2024年度通関士絶対合格通信講座 お申込み受付中!

通関士受験指導の第一人者「片山立志」先生の講義を受講できるのはマウンハーフだけ!

通関士絶対合格通信講座の申込受付スタート!!