片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第10回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回も特定輸出者に関する問題です。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
特定輸出者は、特定輸出申告を行い税関長の輸出の許可を受けた特例輸出貨物が保税地域以外の場所にある場合において、当該貨物が亡失したときは、当該許可をした税関長に対し、当該許可を取り消すべき旨の申請をすることができる。
解答・解説
正解は「✕」です。
前回の復習ですが、特定輸出者が特定輸出申告を行い、税関長の輸出許可を受けた貨物を「特例輸出貨物」といいます。では、これが亡失したときは、どうすればよいのでしょうか。
この場合は、直ちにその旨を輸出の許可をした税関長に届け出なければならない(関税法67条の5、45条3項)とされています。本問では、「当該許可を取り消すべき旨の申請をすることができる」とありますが、正しくは「(亡失の旨を)届け出なければならない」となります。
したがって、誤った記述です。
なお、特例輸出貨物が輸出されないこととなった等により特例輸出貨物が輸出の許可を受けている必要がなくなったときは、その許可をした税関長に対して、許可を取り消すべき旨の申請をすることができる、という規定が別で存在します。この規定と混同しないよう気を付けましょう。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/6/13 配信分掲載