片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第9回

皆さんこんにちは、片山立志です。

今回は、特定輸出貨物と特例輸出貨物に関する問題です。

問題

【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】

特定輸出者が輸出申告し、輸出許可を受けた貨物は、関税法上、特定輸出貨物と呼ばれ、特例輸出貨物の一つである。

解答・解説

正解は「〇」です。

特定輸出者が行う輸出申告を「特定輸出申告」といい、また、これによって税関長の輸出許可を受けた貨物は、「特定輸出貨物」と呼びます。ところで、特定輸出者とは、AEO事業者などとも呼ばれ、コンプライアンス等の面ですぐれた事業者が税関長の認定を受けてなることができます。このAEO事業者になると、輸出貨物を保税地域に搬入することなく、保税地域以外の場所に蔵置したまま輸出申告を行い、税関長の輸出の許可を受けることができるます。

特定輸出申告の他にも、”特定”と名の付く輸出申告がありますので、この機会に覚えておきましょう。

  • 特定輸出者の行う特定輸出申告
  • 特定委託輸出者の行う特定委託輸出申告
  • 特定製造貨物輸出者の行う特定製造貨物輸出申告

これらの申告により税関長から輸出許可を受けた貨物をすべてまとめて「特例輸出貨物」と呼びます。その中でも特に特定輸出者が行う特定輸出申告によって許可を受けた貨物を「特定輸出貨物」というのです。つまり、特定輸出貨物は、特例輸出貨物に含まれています。
したがって、正しい記述です。

いかがでしたか?

特例輸出貨物は特定輸出貨物を含む広い範囲の貨物を指しています。「特定」や「特例」という言葉に惑わされないように気を付けましょう。

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