片山立志先生の通関士合格ポイントコラム 第8回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、艀中扱いに関する問題です。
問題
【次の文章を読み、○か✕か答えなさい。】
はしけに積み込んだ状態で輸入申告をすることが必要な貨物を輸入しようとする者は、税関長の承認を受けて、当該はしけの係留場所を所轄する税関長に対して輸入申告をすることができる。
解答・解答
正解は「〇」です。
さて、艀(ふ)中扱の論点へ入る前に、まず原則的な輸入申告先はどの税関長かおわかりでしょうか。答えは、「保税地域等の所在地を所轄する税関長」ですね。一方、特例申告の場合は、引取申告(輸入申告)先は「いずれかの税関長」、特例申告(納税申告)先は「輸入許可を行った税関長」となりますので注意が必要です。
では、今回のように艀(はしけ)に置かれている外国貨物の輸入申告先はどの税関長になるかというと、本問の通り「当該はしけの係留場所を所轄する税関長」となります。
したがって、正しい記述です。
なお、外国貨物を外国貿易船に積み込んだ状態で輸入検査・輸入許可を受けることができる「本船扱」の場合も同様に、「当該外国貿易船の係留場所を所轄する税関長」に対して輸入申告をすることができます。さらに「本船扱」「艀中扱」いずれの場合も税関長の承認が必要です。あわせて覚えておきましょう。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2023/6/4 配信分掲載