片山立志の通関士絶対合格コラム 第40回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、更正の手続きの中でも是正に関する問題です。
問題
輸入の許可前にする更正のうち、関税の納付前にするもので税額を増額するものは、税額を是正してその旨を納税申告をした者に通知することにより行うことができる。
正しいか、誤りか?
解答・解説
【ポイント1】
是正は更正の一形態です。納税申告をした者に、その納税申告に係る書面に記載した税額を記載させるか、又は、これを税関長が是正して、その旨を納税申告者に通知することで行います。
【ポイント2】
関税法7条の16第14条には、納税申告に係る貨物の輸入許可前にする更正で、関税の納付前かつ税額を減税するものについては、是正して、その旨を通知することにより行うことができる、とあります。つまり、①関税納付前②輸入許可前③減額更正
という3つの条件を満たした場合のみ、是正を行うことができます。
【ポイント3】
しかし本問には「税額を増額する」とあります。これは、不足額があった場合に行われる増額更正です。是正は、ポイント2の3つの条件全てが揃った時のみ行えます。
したがって、答えは「誤り」です。
いかがでしたか?
修正申告や更正の問題は頻出ですが、補正や是正についてもお忘れないように。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/6/12 配信分掲載