片山立志の通関士絶対合格コラム 第35回
皆さんこんにちは、片山立志です。
今回は、関税を課する場合の適用法令についてです。このテーマも頻出ですよ。
問題
蔵入承認貨物で輸入申告がされた後、輸入許可前貨物の引取承認がされる前にその貨物に適用される法令が改正された場合、輸入許可前貨物の引取承認の日に適用される法令による。
正しいか、誤りか?
解答・解説
通関士試験には、「課税物件の確定の時」や「適用法令の日」を問う問題が毎年のように出題されています。これらは、先の「法定納期限」と「納期限」同様にしっかり記憶することが大切です。
さて、今回の問題です。
【ポイント1】
適用法令の日の原則は、「輸入申告の日」です。
しかし、これにはいくつかの例外があります。繰り返し言いますが、この例外は、しっかり記憶しておきましょう。
【ポイント2】
ところで、本肢ですが、蔵出輸入の問題ですね。つまり、蔵入承認貨物を本邦に引き取ろう(輸入しよう)という場合の話だということです。
例えば、輸入申告時の税率は5%だったが、BP承認前に法令改正があり3%になった。この場合、適用される税率は、「BP承認の日」の法令が適用されます。つまり、3%が適用されるのです。
【ポイント3】
ただし、この例外規定は、本問のような蔵入承認貨物のほか、総保入承認貨物、移入承認貨物の場合のみに適用される例外です。ですから、海外から直送され輸入しようという貨物の場合の適用法令は、この問題のような事情があっても適用法令の日は、「輸入申告の日」の法令によることになります。
よって、答えは「正しい」ですね。
いかがでしたか?
「課税物件の確定の時」「適用法令の日」「法定納期限」「納期限」これらは、原則を捉え、例外をまとめておくことが覚えるうえで重要です。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/5/25 配信分掲載