片山立志の通関士絶対合格コラム 第32回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さて、本日の問題です。
問題
保税運送の承認を受けて運送された外国貨物で、その承認の際に指定された運送の期間内に運送先に到着しないものに対し関税を課する場合における当該関税の確定については、賦課課税方式が適用される。
正しいでしょうか、誤りでしょうか。
解答・解説
【ポイント1】
関税の確定の方式は、納税義務者が行う納税申告により確定する「申告納税方式」と専ら税関長が税額を確定する「賦課課税方式」があります。原則は、申告納税方式です。賦課課税方式によるものについては、例外的に関税法などに限定的に列挙されています。
【ポイント2】
たとえば、課税価格が20万円以下の郵便物(申告納税方式で行う旨の申し出があった場合は、除かれます。)、相殺関税、不当廉売関税、過少申告加算税などがそうです。そのほか、「一定の事実が生じた場合に直ちに徴収するものとされている関税」があります。
【ポイント3】
これは、具体的に何のことでしょう。例えば、保税展示場の許可の期間満了にも関わらず外国貨物が蔵置されている場合に徴収されるような関税です。
実は、問題文の「保税運送の承認を受けて運送された外国貨物で、その承認の際に指定された運送の期間内に運送先に到着しないものに対し関税を課する」というのも、一定の事実が生じた場合に直ちに徴収される関税」の一つです。
つまり、本問の場合は、賦課課税方式により関税が確定するのです。
したがって、正解は「正しい」です。
いかがでしたか。
原則をしっかり頭に入れてから、列挙されている例外の学習を行うのが他の学習項目でも基本です。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/5/11 配信分掲載