片山立志の通関士絶対合格コラム 第31回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さて、今回は過去の本試験問題にチャレンジしてみましょう。
問題
税関長は、輸入許可前における貨物の引取り承認を受けて引き取られた貨物の納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額につき、当該申告に誤りがないと認めた場合には、当該申告に係る税額及びその税額を納付すべき旨(関税の納付を要しないときは、その旨)を書面により当該引取りの承認を受けた者に通知する。
正しいでしょうか、誤りでしょうか。
解答・解説
【ポイント1】
これは、2019年の国家試験問題です。BP承認がされ、貨物が引き取られた後に、その貨物の税額が確定し税関長から税額の通知がされます。下記のような流れになりますね。
(1)輸入(納税)申告
↓
(2)BP承認申請
↓
(3)BP承認
↓
(4)貨物の引取り
↓
(5)税関長による税額の確定
↓
(6)書面による通知
↓
(7)納税
【ポイント2】
ここで、 この部分を見てください。
(5)の税額の確定
↓
(6)書面による通知
輸入者の納税申告額が正しいと税関長が判断をすれば、関税法7条の17に規定する通知書が発せられます。一方、納税申告額が過大だったり、過少の場合は、更正通知書が発せられます。このことを覚えていれば、本問には「貨物の納税申告に係る課税標準又は納付すべき税額につき、当該申告に誤りがないと認めた場合」とあることから「関税法7条の17に規定する通知書」に関する問題だとわかります。
【ポイント3】
この場合、「当該申告に係る税額及びその税額を納付すべき旨(関税の納付を要しないときは、その旨)を書面により当該引取りの承認を受けた者に通知する(関税法7条の17)。」ことになります。
したがって、正解は「正しい」です。
いかがでしたか。
今回はBP承認の話でしたが、申告納税方式に係る全体の流れを捉えていればそう難しくはない問題ですね。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/5/11 配信分掲載