片山立志の通関士絶対合格コラム 第30回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さあ、本日も保税地域シリーズの問題です。
問題
輸出の許可を受けた外国貨物であって指定保税地域にあるものが滅却された場合には、あらかじめ税関長の承認を受けて滅却されたときを除き、当該外国貨物を管理する者から直ちに関税を徴収する。
正しいか、誤りか?
解答・解説
【ポイント1】
指定保税地域にあるものが滅却された場合も同様で、あらかじめ税関長の承認を受けて滅却された時を除いて貨物の管理者に納税義務が発生すると覚えていらっしゃいませんか。関税法41条の3で準用する関税法45条には、そのように書かれています。
【ポイント2】
準用される条文は、保税蔵置場についてのものですが、「保税地域にある外国貨物が亡失し、又は滅却されたときは、当該保税地域の許可を受けた者から直ちに関税を徴収する。ただし、あらかじめ税関長の承認を受けて滅却された場合はこの限りではない。」とあります。
【ポイント3】
そこで、もう少し注意深く見ると、外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)とカッコ書きがあります。つまり、「輸出の許可を受けた外国貨物であって指定保税地域にあるものが滅却された場合」には、納税義務が発生しないということなのです。
したがって、正解は「誤り」です。
いかがでしたか。
外国貨物の廃棄や亡失時の”関税の徴収” “届け出”に関する問題は頻出ですので、勘違いがないよう正確に押さえておかなければいけないポイントですよ。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/5/8 配信分掲載