片山立志の通関士絶対合格コラム 第20回
皆さんこんにちは、片山立志です。
さて、今日も輸入が許可されない場合のお話しです。
問題
真正な原産地以外の国の著名な風景が表示されている外国貨物は、原則として原産地について誤認を生じさせる表示に該当するものとして取り扱われ、輸入許可を受けることはできない。
正しいでしょうか?誤りでしょうか?
解答・解説
【ポイント1】
原産地について偽った表示や誤認を生じる表示がされている外国貨物は、輸入は許可されません。これを消すか、訂正するか、積みもどすか輸入者が選択します。輸入をしたい場合は、その表示を消すか訂正するかしなければなりません。
【ポイント2】
原産地について偽った表示や誤認を生じさせる表示に「真正な原産地以外の国の著名な風景」が含まれるかという問題です。例えば、フランス産の製品に富士山の風景が描かれていた場合(=表示されていた場合)、それは、原産地について偽った表示あるいは、誤認を生じさせる表示に該当するかどうか。皆さんは、どのようにお考えになるでしょう。
この解釈は、税関の行政解釈によることになります。
【ポイント3】
では今回の場合はどうなのかというと、「原産地について誤認を生じさせる表示」に該当しないとして取り扱われます。よって、輸入許可をされない理由にはなりませんので正解は「誤り」です。
いかがでしたか?
試験問題としては、稀な問題ですが、行政解釈の例として覚えておかれるとよいでしょう。
マウンハーフジャパン【通関士絶対合格通信講座】メルマガ 2022/4/3 配信分掲載