不服申立制度(1)

皆さんこんにちは。片山立志です。

今回は「不服申立制度」について解説していきましょう!

1)不服申立制度

不服申立制度には、「再調査の請求」と「審査請求」の方法があります。

【再調査の請求】

関税法又は、他の関税に関する法律の規定による税関長の処分に不服がある者は、税関長に対して「再調査の請求」を行うことができます(関税法第89条1項)。この場合、税関職員の処分は、当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなします。そして、「再調査の請求」を行うことができる期間は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月以内です。

しかし、処分のあった日の翌日から起算して1年を経過した場合は、もはや「再調査の請求」は行うことはできなくなります(行政不服審査法54条1項、2項)。これらの期間については、「正当な理由」があると当局が認めた場合には、この限りではありません。

税関長に対し、再調査の請求を行うか、財務大臣に対し直接審査請求を行うかは、申立人の選択に任せることにし、すでに審査請求をしたときは、あわせて「再調査の請求」をすることはできません。つまり、「再調査の請求」を請求した場合は、税関長の決定があり、これになお、不服だという場合、審査請求ができます。このように、税関長の決定がされるまで、審査請求はできないのが原則です。

なお、決定がされない場合でも例外的に次の場合は、審査請求を行うことができます(行政不服審査法5条2項)。

(1)当該処分について、再調査を請求した日(不備があったために補正を命じられた場合は、当該不備を補正した日)の翌日から起算して3ヶ月を経過しても税関長が当該再調査の請求について決定をしない場合

(2)その他再調査の請求についての決定を経ないことにつき正当な理由がある場合

【審査請求】

関税法又は、他の関税に関する法律の規定による税関長の処分に不服がある場合は、財務大臣に対して「審査請求」を行うことができます。ただし、申立人が税関長に対し「再調査の請求」を行ったときは、その決定がされるまでは、原則として「審査請求」は行うことができません。審査請求期間は、税関長の処分があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月以内であり、3ヶ月を経過するともはや行うことができません。

また、「再調査の請求」を行ったときは、「再調査の請求」についての決定があったことを知った日の翌日から起算して1ヶ月以内です。ただし、正当な理由があるときにはこの限りではありません(行政不服審査法18条1項)。

さらに、処分(「再調査の請求」をしたときは、これについての決定)があった日の翌日から起算して1年を経過したときは、もはや審査請求を行うことはできません。ただし、正当な理由があるときは、この限りではありません(行政不服審査法18条2項)。

★‥∵ここで過去本試験問題にて復習しましょう!

平成30年(2018年)第52回本試験で出題された問題です。

◆◆問◆◆

関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分に不服がある者は、当該処分は当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなし、再調査の請求をすることができる。

・・・正しいor誤り?

関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分は、当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなされましたね。当該処分に不服がある者は、「再調査の請求」をすることができます(関税法89条2項)。よって設問は正しいと判断できます。

「不服申立制度」は毎年出題される範囲ですので、しっかり覚えておきましょう!
次回も引き続き、「不服申立制度」について解説していきましょう!

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